裏声をもっと使って、歌唱力上昇モードへ!

裏声をもっと使って、歌唱力上昇モードへ!

今回は、裏声を鍛えることの本当の意味パート2的な内容で、
我々は普段裏声を使うことがいかに少ないか、という話をしたいと思います。
パート1はこちら。
裏声を鍛えることの本当の意味

いわゆるミックスボイス、ハイトーンボイス、シャウトなどは、実は裏声をベースにしていることは繰り返し述べてきました。

ただし普通の裏声では、息もれが多く、弱々しく、実用的な声になりません。

裏声というのは、内筋の力が抜けた声と言うことが出来ます。
内筋が、声を作る作用から一抜けしてしまった状態なのです。

この裏声に、再び内筋や後筋の力を加え、声門閉鎖を与えると高い声になるわけです。
地声風に聞こえる、高い声が出るわけです。
声帯の筋肉を分かりやすく分類してみました!

こう考えると、ミックスボイスやハイトーンボイスを力強く音程を正しく出すためには、
土台としての裏声のコントロール能力が大切であることが分かってきます。

しかし我々は、普段どれくらい裏声を使っているでしょうか?
1日に1回も裏声を出さないことはぜんぜんありますよね。
カラオケに行って、地声/裏声を切り替えて歌っている(通常の歌い方の)人の場合、
キーが高くて裏声ばっかりになってしまう場合、キーを下げて地声で歌えるようにしてしまいます。
裏声の割合は、歌唱全体の5%くらいではないでしょうか。

これでは、少なすぎるのです。
裏声を自由自在に使いこなすレベルにはなり得ないのです。
裏声でちゃんと音程をキープしたり、素早く音階を上がり下がりしたり出来ないわけです。

というわけで、もっと裏声で歌う機会を増やしましょう。

裏声だけで1曲歌ってみるとか、一瞬意味ないかな?と思いがちな練習でも、
今日の話を聞いた後ならやってみる価値が実感出来るでしょう。

ミックスボイス、ハイトーンボイスを練習している人にとってはなおさらです。

ちなみに高い声が出るようになった後は、裏声を使う率はグンと上がります。
使う中でより鍛えられるので、いい循環に入っていけるわけです。
これを歌唱力上昇モードとでも呼びましょうか。

もしかして、超ハイトーンボイスで有名なあの歌手も、
裏声だけで歌い続けるという、ちょっと気持ち悪い練習をし続けた人かもしれません。

確かに人に聞かれると、「どうしちゃったの?」と思われる練習方法です。
恥ずかしい場合は、もののけ姫の歌で練習し続ければいいのかもしれません。