その差はどこに・・・?!歌手の声と素人の声の違い
仕事柄、人の歌声を聞く機会は多い方です。
当然、上手い人も下手な人もいます。先日、上手い人が同時に二人現れたことがあり、驚きました。
そんな中で、一聴して「この人の声は歌手の声だ」と思うことがあります。
特に歌の専門家でなくても、この違いは分かります。今回、何をもって「歌手の声」と感じるのか、
歌手の声と素人の声はどこが違うのか、考えてみたいと思います。
鋼と硝子でできた声・秦基博
声が魅力的な歌手と言えば、この人でしょう。私も大好きです。
鋼と硝子、と表現されている成分が何なのか。
河村隆一や、布施明のような、艶のある声とは違います。
ハスキーボイスがいい割合でブレンドされている、と言えると思います。
このハスキーボイスの正体は、何なのでしょうか。
Goose house わっしゅーの声
Goose houseは、有名な曲を色々なアレンジで演奏してくれるので、よく見て参考にしています。
テクニシャン的なメンバーも多いので、見ごたえがあります。
この動画の、右のふとっちょさんの歌声を聞いてみてください。
この声も、一聴して分かります。普通の人と、何か違うぞと。
だいぶ前ですが、職場の後輩(ドラム)と、私(ピアノ弾き語り)で、この曲をセッションして遊んでいた時の事。
演奏が終わると、
後輩「やっぱGoose houseのバージョンいいですよね。」
私「そうだね」
後輩「声が違いますよね。」
私「・・・(それって軽くダメ出し??)」
本音をずばずば言ってしまう後輩の事はさておき、わっしゅーの声も歌手の声になっているのです。
この違いは、何なのでしょうか。
その答えは、ずばり“声門閉鎖”
普通の人とちょっと違うと感じる声の要素、ハスキーボイスの混ぜ具合、これは“声門閉鎖”により生み出されているのです。
発声の3要素は、①共鳴②声帯③呼吸でした。その中の②声帯のコントロールというところです。
声帯は感覚がないため、一番トレーニングが難しい所で、時間もかかります。
声門を閉じるトレーニングを充分積み、コントロールできるようになった時、歌手の歌声になるのです。
最後に駒澤先生のこのコメントをお聞きください。
(57分くらいの所)
「横の調節こそがボイストレーニング!」
ここで言う「横」とは、声門を閉じる-開くという動きの事です。
最初はまったく実感できません。喉を閉めるのと、声門を閉じるのはどう違うのか。
今後、順を追って説明してきたいと思います。