声の筋トレとは~分厚い声帯を作るために!!

声の筋トレとは~分厚い声帯を作るために!!





今回は、声帯のトレーニングに関する情報を書こうと思います。

この情報、実はけっこうレアなんです。

ボイストレーニングの本を読んでみると、ほとんどが呼吸に関するトレーニングで占められていることが分かります。

これは健康体操の本なのか?と思うくらい、ストレッチやリラクゼーションの説明が中心です。

私の経験上、もちろん呼吸や姿勢なども大切なのですが、「声帯の使い方が変わらないと、声は変わらない」と思うわけです。

声が生まれるもっとも原点である「声帯」を変えること、それによる効果は絶大なはずです。

ただし、繰り返しになりますが「声帯のコントロール」は、一番難しい所ではあります。

今回も、医学的な根拠に基づく情報を紹介してこうと思います。

 

やはり松永先生のパワーボイスセミナー

こちらの動画をご覧ください。

声帯は、筋肉の働きにより伸びたり縮んだり、閉じたり開いたりしています。ここで紹介されているトレーニングは、声帯を閉じる筋肉のトレーニングになります。嗄声(かすれ声)や加齢による声痩せにも効果的とのことです。

声帯を閉じる(≒声門閉鎖)ことが、いわゆるミックスボイスや、太い声を出すために必要であることは、これまでの記事で述べてきました。この筋トレが、その土台を作ると同時に、「声門を閉じる」感覚とそのコントロールを習得するのに役立つと考えます。

 

ST(言語聴覚士)によるボイストレーニング

今回紹介する本は、村上由美さんという、STの方によるボイトレ本です。STは“言語聴覚士”のことで、言葉のリハビリテーションの専門職(国家資格)です。理学療法士(PT)、作業療法士(OT)と、近い立場の職種です。

声と話し方のトレーニング 村上由美著
松永先生と同じ、プッシング法が紹介されていました。

もう一つの《声帯をしっかり閉じる》エクササイズは、「声が高くてフワフワしている」といわれる人に、効果の高いエクササイズです。裏声で話しがちな人は、これで地声を出す感覚がつかめるようになります。ただし、やりすぎると声帯を痛めるので、一度に1,2回までにしてください。

松永先生と異なるのは、声を出しながらプッシングするという点で、そのため声帯に負担がかからないように注意が必要ということです。

 

楽しみながらレッツ・トレーニング!

ここから先は自論になるのですが、やはりトレーニングは歌いながら、楽しく行いたいと思うわけです。

声のロングトーンや、音階練習をしながら、前述のプッシング法を土台にした「声門閉鎖」を加えてみて下さい。喉仏あたりに手を置いて、過剰な力みや、声帯の閉じ過ぎに注意しながら、程よく声門閉鎖をしてみて下さい。声帯を閉じる筋肉をつけるとともに、声帯を閉じる感覚が獲得されるよう、日々試してみて下さい!