声帯の筋肉を分かりやすく分類してみました!
今回は、声帯の動きに関係する筋肉をまとめてみました。
この辺りは、ボイトレ初学者が必ずつまずく所だと思います。本当はもう少し複雑なのですが、分かりやすさ重視の大胆な分類を試みてみました。
今回も、参考にさせていただいたのはこの本です。写真や図なども豊富なので、詳しく知りたい方は、こちらをご参照下さい。
では、まずこの表をご覧ください。
というか、今回この表がすべてです。
ボイトレの勉強をしていると、甲状披裂筋とか、輪状甲状筋とかいう用語を聞いたことがあると思います。英語の略語もあり、TAマッスルとか、CTとTAの割合がどう、とか言います。
それらを、筋肉の場所で分類したのが、最初のカテゴリーです(内筋、前筋、後筋、横筋、側筋)。この分類の方が、短くて言いやすいので、なるべくこれを使いたい気がします。
ちなみに筋肉が付いている場所ですが、まずは骨の確認からします。喉仏を触ってみて下さい。もっとも出っ張っている部分が先端で2~3cm位の骨が甲状軟骨です。その下にある、厚さ1cm位のミニドーナッツみたいなやつが、輪状軟骨です。体表から触れるのは、前の方だけです。
この2つの骨に格納されているかのように、中に声帯があります(張ってあります、という感じ)。内筋は、声帯に並走するように付着していて、声帯を形作るとともに、短くする働きがあります。場所的には、内側にある筋肉、という感じです。
先ほどの、甲状軟骨と輪状軟骨の前面の間を結ぶように付いているのが、前筋です。これが働くと、甲状軟骨が傾くことで、声帯が伸ばされます。自分の喉仏のちょっと下の辺り(甲状軟骨と輪状軟骨の間)に軽く指を突っ込むと、触れることが出来ます。
後筋・横筋・側筋は、披裂軟骨(2つペアで輪状軟骨の上に乗っかっている)という、声帯を開け閉めする役割を担う骨を動かします。場所的には、輪状軟骨の横とか、後ろ(背中側)にあります。
大事なのは、声帯の動きです。
この表で見ると分かりやすいのですが、声帯の動きというのは、4種類です。
「短くなる」「伸びる」「閉じる」「開く」
これだけです。
「閉じる」だけ、後筋と横筋の二つが関係しています。後筋である程度閉じて、横筋で完全に閉じます。もともと、声帯は気管の方に異物が入ってこないようにするために存在するので、ここだけは二段階になっているのでしょう。
短くする(縮む、厚くなる)は赤のイメージ、伸ばすは青のイメージ、閉じると開くは明暗のイメージで、色分けしてみました。
筋肉の付いている場所と、動きは連動しています。それらをセットで色でイメージ出来れば、より理解しやすいと思います。また輪状甲状筋とか外側輪状披裂筋とか、長くてイメージしにくい名前を覚えなくていいこともポイントです。
神経支配はおまけですが、前筋だけ他と違うのも興味深いところです。また、分類されるべき筋肉はまだいくつかありますが、覚えやすくするために代表的な筋肉のみを挙げています。
是非参考にして下さい!