ツクツクボーシの如く~ボーカル・リズム・トレーニング

ツクツクボーシの如く~ボーカル・リズム・トレーニング

歌とリズムについて

プロの歌唱というものは、音程もさることながらリズムが正確であることが特徴です。
歌詞の言葉がリズムにぴったり乗っていて、1ミリのずれもありません。

普段カラオケで歌っていると、リズムのことなんて意識していないことが多いです。
歌詞を見誤って少し遅れたり、リズムがヨレたりすることは日常茶飯事です。

リズムがずれていると、とたんに素人っぽく聞こえるものです。

リズムというと、ドラムなど打楽器の役割だと思ってしまいますが、
歌の言葉が発するリズムというものも存在します。
ラップなどはその最たる例です。

歌手の中でも、特にリズムがいいと言われている人もいます。
そういう人の歌は、聞いているだけでもとても心地いいものです。
無意識レベルで感じられるものかもしれません。

言葉をリズムにぴったりと乗せることは、実はかなりのトレーニングを要することかもしれません。
で、あれば、手軽に出来るトレーニング方法を考えて、習慣化させたいところです。
今回は、ボーカル・リズム・トレーニングの話をしていきます。

「ツクツク」練習法

練習としては、ひたすら課題曲を歌いまくることも第一歩です。
歌詞をすっかり覚えてしまっていた方が、リズムに意識を向けやすいからです。
歌詞を間違えてリズムが乱れてしまうこともなくなるからです。

もっと基礎的な練習として、ながら練習も出来そうな方法を考えました。

それが、「ツクツク」練習法です。

ボイスパーカッションみたいな感じですが、もっと簡単です。

例えば、16ビートであれば
ツクツクチーツクツクツクチーツクツクツクチーツクツクツクチー
「チー」を入れているのは、区切り的な音を入れることで、そこまでのリズムが正確に出来ているか確認するためです。

1回だけであれば、おそらく簡単に出来るかもしれません。でもこれを連続して行うとどうでしょう?
徐々に言い間違いが増えたり、「チー」がずれてしまったりしませんか?

これを何回でも間違えずに言い続けられるよう、練習していくのです。

発語に関わる筋肉を鍛え、コントロール能力を高める練習になります。

16ビートが難しい場合は、8ビートにしてみましょう。
ツツチツツツチツツツチツツツチツ

バリエーションとしては、無限にあります。
リズムパターンを変えたり、言葉を変えたり。
スピードは速い場合も難しいですが、遅くしてリズム正しく行うことも難しいです。
モチベーションが保たれるよう、自由にやってみてください。

習慣化し、無意識にできるような工夫

この練習のいい所は、いつでもどこでも出来る点です。
歩いていて音楽が聞こえてきたら、それに合わせてツクツク言ってみるのもいいでしょう。
待ち時間など手持無沙汰な時、このリズムトレーニングを行えば有意義な時間が過ごせます。
人に聞かれたり見られて恥ずかしい場合は、ごく小さい音でやってみてください。
口はどうしても半開きになってしまい、「何?あの人ぶつぶつ言ってる」と思われてしまうこと請け合いですが、可能な限り口の開きを小さくすることは出来ます。

歌におけるリズムの大切さを再認識するきっかけにもなります。

歌では、ちょっとした気のゆるみが、リズムのヨレになってしまいます。
録音してみないと、歌っている本人は気付かないことが多いです。
ベーシックなスキルとして、リズムを正しく出す能力は高めておいた方がいいと思います。

あなたの歌のレベルが底上げされることを願っています。