ボイストレーニングによって、変わったこと(話し声編)
初めまして、音楽療法士/作業療法士の宮下と申します。
最初に、少し自分の話しをさせて下さい。
過去の私は、声が小さくて悩んでいました。
いつも利用している社員食堂でメニューを注文する時。
調理師さんたちは私の顔を見ると、かなり前方に身を乗り出すジェスチャーをしていました。
音楽療法の仕事はしていましたが、集団を進行する時の声が小さいため、当時色々なマイクを試していました。
ピンマイク、ワイヤレスマイク、小型マイク・・・。昔のドリフターズみたいに、マイクを首からぶら下げていた時もありました。
声はスピーカーから出ているため、対象者には届きにくく、また周囲で働いている他スタッフにとってはうるさく感じられたと思います。
飲み会の時も、少しでも騒がしい居酒屋になると声が通らなくなりました。
姿勢は前のめり、周りの人も前のめりです。
会話自体にものすごくエネルギーを使うため、とても楽しむ余裕はありませんでした。
飲み会後半には、常にハスキーボイスになっていました。
声の問題はコンプレックスとなり、セルフイメージも低く、自己主張のない人間でした。
声が小さいと、文字通り存在感のない人になってしまうのです。
変わったのは、5年前でした。
音楽療法の講習会で、音楽療法士で名古屋音楽大学教授の栗林文雄先生による、発声法の講義がありました。
対象者によく届き、安心させ、包み込むような響きのある声。舌根を下げ、響きを出す発声法でした。
声というものは、生まれつき変わらないと考えていましたが、発声には方法があり、一つのスキルであるということ。
目から、いや耳から鱗が落ちる感じでした。
それ以来、発声に関する勉強と実践を続けています。
今では、食堂の調理師さんたちは、遠くにいて調理中であっても、私の注文を聞くことが出来るようになりました。
臨床場面では様々な集団プログラムを進行していますが、「声がいい」と評価を得ることが多くなりました。
もちろんマイクには頼らなくなりました。
飲み会では、椅子に深く座り、余裕をもって話せるようになりました。どんなに騒がしくても、店員を確実に呼ぶ自信があります。
繰り返しますが、
発声法は一つのスキルであり、声は確実に変えることが可能なものなのです。
私と同じように、声で悩んでいる人の役に立てるよう、このブログを始めました。
歌声については別の記事で話します。
よろしくお願いします。
きっかけをいただいた、栗林先生の著書
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